中国に、
邯鄲(かんたん)の枕
という
唐の時代の
沈既済
(しんきせい)さん
の小説
「枕中記」
(ちんちゅうき)の
故事があります。
本日は
このお話を
共有してください。
開元7年
邯鄲の街道の茶店で
盧生(ろせい)
という若者が、
呂翁という道士と
知り合います。
二人は
意気投合したのか
とても楽しそうに
話をしていました。
しばらくの後、
盧生は自らの
薄汚れた裾の
短い着物を
見やり
思わずため息を
つくのでした。
毎日を
わずかばかりの
田畑で
野良仕事に追われ
報われない
わが身の困窮を
呂翁に
嘆くのでした。
呂翁は
「君は
見たところ
体格にも恵まれ
健康そうで
今、私と楽しそうに
話をしていた。
何も不足なことは
ないようだがな!」
と答えます。
盧生はかつては
学問を志し
学芸の才に秀で
才能にも
恵まれていた
こともあり、
何れは
官僚になって
名声と権力を得て
栄耀栄華を
思いのままにする
自分を夢見ていた
のであります。
しかし、
気がついてみると
盧生は、
もう30歳
になっていました、
そんな話を
しているうちに
盧生は
だんだんと
眠気を催して
きたのです。
この時、茶店では
主人が
黍(きび)もちを
蒸そうとして
いました。
呂翁はそこで
おもむろに枕を
盧生に渡しました。
「この枕で
寝るがよい、
お前が望む、
栄耀栄華を
叶えてあげよう
ではないか」
その枕に
頭を乗せると、
盧生はすぐに
眠りに
つきました。
やがて盧生は、
都へ赴きます。
そして、
清河の財産家の娘と
結婚することに
なりました。
それが
きっかけとなり
科挙にも合格して、
国家公務員に
なりました。
(科挙とは
官僚登用試験
のこと)
それからの
盧生の人生は
とんとん拍子に
出世をして
いきます。
しかし、
どの時代でも
人間の
考えることは
浅ましい限り
あまりの
盧生の出世を
妬んだ上官は
盧生を
陥れようと
画策をしたのです。
そして盧生は
ある事件に
巻き込まれ
逮捕され
死罪を宣告
されて
しまいます。
盧生は
事ここに至りて
「わざわざ官録を
求めて
思い通り
出世は
果たしたものの
このように
無実の罪を
きせられて
死罪に
遭わなければ
ならないとは!」
と自らの
身の不遇を嘆く
のでありました。
「それならば、
わずかの田畑で
粗末な着物を着て、
野良仕事を
していたけれども
飢えや寒さは
しのぐことが
できた。
あの頃の
方が良かった。」
という思いに
到るのであった。
しかしながら
盧生は運が良く
他の上官の助けも
あって、
この事件で
一緒に死罪を
宣告された
もののすべては
死刑に
処されましたが
盧生だけは
流罪に減刑
されたのです。
その3年後
盧生の無実は
晴れて都に
返り咲きます。
そして、
その後の盧生は
帝の思し召しは
格別で
宰相にまで
上り詰めたのです。
トップに
上り詰めてからの
盧生の人生は
以前に比べても
さらに
順風満帆で
盧生のお陰で
盧生の
一族郎党皆、
重要な地位につき
栄耀栄華を
極めたのです。
そして、
盧生は
80歳にして、
皆に
惜しまれながら
死んで行ったと
いわれています。
盧生は
あくびをしながら
目を覚まします。
周りをみると
その茶店に
いるでは
ありませんか。
その脇には
さっきと
同じように
呂翁が
座っているでは
ありませんか。
茶店の主人が
蒸し始めた
黍(きび)もちは
まだ、
蒸し上がって
おらず、
周りのもの
すべてが
もとのまま
だったのです。
呂翁は笑いながら、
「人生なんて
こんなものだよ」
と言いました。
盧生は
しばらくの間
深い感慨に
沈んでいました。
そして、
「困窮と栄達の運命、
成功と失敗の道理、
死と生の実情を
垣間見ることが
できました。
私の欲の深さ
醜さも手に取る
ように理解
できました。」
と呂翁にお礼を
述べて
立ち去ったという
物語です。
これは、
唐の時代に書かれた
「枕中記」の中の
故事ですが、
「盧生の夢」
「一炊の夢」
とも言われています。
人の世や
人間の一生とは
このように
儚いものである
ということです。
“無常観”を
伝えています。
日本でも
能や曲芸や文学
などにも
この題材を
扱った作品は多く
親しまれています。
いかがでしたか?
あなたも夢から
覚めました
でしょうか?
「人生なんて
こんなものだよ!」
と呂翁さんが
優しい眼差しで
微笑みながら
私たちにも
語っています。
生かしていただいて
有難うございます。
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角田 政治
携帯番号:080-3085-4801
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