2014年7月15日火曜日

みんなひとつの命を生きている(8)

今日で、
昨日予告いいましたように
かっこちゃん
(山元加津子さん)の
お話はしばらく終了いたします。
かっこちゃんについては
また、都度ご紹介したいと
思っています。
 
今日は
しんちゃんとえみちゃんの
兄妹愛をシェアしてください。
 
 
しんちゃんとえみちゃん
『今日はしんちゃんの
お話をさせてください。

しんちゃんは
もう何年も前に一緒に
勉強してからのお友達で、
それ以来、
しんちゃんのご家族とも
とても仲良くして
いただいているのです。

時折、おうちに
遊びに出掛けては、
お夕飯をごちそうになる
こともありました。
今回もお父さんから 
「久しぶりにやろう」 
と電話をいただいたのです。

ある日のこと、
夕方
しんちゃんのおうちに行くと、
ちょうどそのときに、
中学生だった
妹さんのえみちゃんが
帰ってこられた所でした。

お母さんが 
「えみちゃん、
おにいちゃんと一緒に、
餃子の用意買ってきて」
と声を掛けられたのですが、
えみちゃんはちょっと
渋い顔でした。

「えー、だってお兄ちゃん、
誰にでも返事するんやもん。
えみ、すごく恥ずかしいわ」
 
「そんなこと
言わんと買ってきて。
な、お兄ちゃん、
誰にでも返事せんよね」

しんちゃんは 
「はい、
お返事はしませんですね」 
と答えたけれど、
えみちゃんは笑って 
「その返事、
すごくあやしい・・
そうだよね、先生?」 
と今度は私に言いました。

私も笑って、
「そうやねえ」
と言いました。
それはこういうこと
だったのです。

しんちゃんが
学校にいたときも、
しんちゃんは誰のお話にも
お返事をしてくれていました。
いつも独り言を
言っておられた
男の先生とのやりとりは
とても愉快でした。

その男の先生は、
頭で考えられたと同時に
言葉で表しておられるの
かもしれません。

それとも予定をたてたり、
決意というか、
がんばろうという気持ちの
表れなのかもしれません。
とにかく
そういう癖なのだと思います。
朝、学校に
来られたときから、
ずっとおひとりで、
話をされるのです。

私たちは最初、
その先生のお話にずっと
耳を傾けていて、

いつお返事をしたら
いいのだろうと
とまどったことも
あったのですが、

そのうちに馴れてきて、
(ああ、ご自分に
お話されているのだなあ)
と思うようになっていました。

でもしんちゃんはいつも
必ず、お返事をするのです。

「えっと、まず、今日することは・・」 
と先生。

「カレンダーをめくったら
どうでしょうか?」 
としんちゃん。

(しんちゃんは
カレンダーが昨日のままだ
ということが
気になっていたのですね)

「さ、トイレに行って来よう」 
と先生。

「はい、そうです。
トイレに行って来てください。
我慢はよくありません」 
としんちゃん・・・

「まず、これをこうして」 
「次にこうして・・」 
と先生。

「そうそう、次はそうです」 
としんちゃん・・  
こんな具合です。

私たちは
なんだかおかしくて
にこにこしてしまうのです。

でも当の先生は
独り言だからか、
しんちゃんが
先生の言葉に
お返事をかえしても、
なんだか
耳に入らないみたいに
気がついておられなくて、

うんとあとで、
何かのビデオを見られて、
「お、しんちゃん。
いちいち返事して
くれとったんか」 
と笑っておられたことが
ありました。

こんなふうにしんちゃんは
みんなの言葉にお返事を
かえしてくれるのです。

「ね、先生も一緒に買い物行こう」 
えみちゃんが
さそってくれました。

そこで、
3人で近所のスーパーに
お買い物に行きました。

お母さんお得意の
餃子に入れるニラやにんにくや
ひきにくを買って、
レジに並びました。

レジの方が計算をされる前に 
「毎度ありがとうございます」 
とおっしゃいました。
 
すかさずしんちゃんが
「毎度はこれないのです。
 いつも来たいところ
なのですけどね」 
と言いました。

レジの方が少し
驚いた顔をされました。
でも続けて、
品物と値段を
読み上げられました。

「ニラ 238円」

「ニラは238円でございます」

「挽肉 388円」 

「挽肉は388円でございます。
餃子に使いますよ」

・・レジの方がなんだか
恥ずかしそうな
お顔をされたときに
えみちゃんが
「お兄ちゃん」 
と少したしなめる口調で言いました。

「あ、あ。すいません。
お返事はしません・・でしたね」 
しんちゃんが
そう言ったときに、
私たちの後ろに順番を
ついておられた女の方が
えみちゃんにおっしゃいました。

「えらいわねえ、えらいえらい・・
お兄ちゃんが
こんなふうじゃ大変ねぇ」

そのときの
えみちゃんの言葉に、
私はとても感激しました。

「大変なんかじゃないです。
兄は、ただ、
どんな人に対しても一所懸命に
返事をしているだけです。

兄のしていることは
人間として
当たり前のことです」

私は
えみちゃんの言葉を聞いて
急に涙がこぼれそうに
なりました。

そうだなあ、
しんちゃんのことを
一番よくわかっているのは
えみちゃんだなあと
思いました。

そして、
人と人はえみちゃんや
しんちゃんのように、
誠実に向き合って
生きていくべきなんだ
と思いました。

私はそのとき、
まだしんちゃんが私と一緒に
毎日学校にきていたころの
ことを思い出しました。

えみちゃんはまだ小さくて、
小学校に上がる前でした。

えみちゃんは
お兄ちゃんが大好きで、
何があっても 
「お兄ちゃん」 
「お兄ちゃん」 
と呼ぶのです。

ころんでも、
おかしの袋が開かなくても、
さびしくなっても 
パズルが入らなくても・・
どんなときでも・・
大好きなお兄ちゃんを
呼ぶのです。

私たちはその様子を
いつもいつもほほえましく
見ていました。

しんちゃんはそのたびに 
「はいはい、痛くないですよ」 
「袋が開かないと
食べれませんね」 と
すぐにえみちゃんの近くに
飛んでいって、
スーパーマンのように
えみちゃんを守り
大事にしていたのです。

そして、それはきっと
今でも変わらず、
えみちゃんに何か助けが
いることがあれば、
一番に
飛んでいくのだと思います。

そのことをえみちゃんは
ちゃんと知っていて、
そして、大きくなった今、
今度は
しんちゃんに何かあれば
きっと私が
おにいちゃんを守ると
思っているのかもしれない
なあと思ったのです。

宮ぷーも倒れる前、
ずっと
特別支援学校にいました。

この前は、病院へ行くと、
意思伝達装置の
レッツチャットに、
指を動かして
ボタンを押して入力して

「きょうのがっこうは
どうだった?
 いろんなことが
あったんだろうな」
と言いました。

他の日には 
「がっこうのはなし 
きかせてほしいな」 
と言います。

宮ぷーはいつも
子どもたちと一生懸命、
しんちゃんや
えみちゃんのように
誠実に
向き合っていたなあと
思い出します。

そして口癖のように
「子どもたちは
教員を選べないよ。
出合ったからには責任がある。
精一杯のことを
しなくちゃね」 って。

今度初めて、
私の運動会の代休の日に、
倒れる前に働いていた学校へ
出かけることになっています。
宮ぷーは
ドキドキだそうです。
一緒についていく私も
ドキドキです。』
 
 
いかがでしたでしょうか?
 
私は兄と私の二人兄弟です。
 
私も子どもの頃のことを
思い出し、
兄にかばってもらったことが
あったなあと
思いだしました。
 
その兄も
昨日714日(パリ祭)で
71歳になりました。
 
去年、
軽い脳震盪を起こした兄、
先日、電話したら
まだ歩行がままならない
とのことでした。
 
元気なうちに
会っておかなくっちゃ!
そう思いました。
 
かっこちゃんから
多くのことを学びまいた。
 
いつかまた、
かっこちゃんのことを
共有してくださいね。
 
そして、紹介した
かっこちゃんのメルマガ
是非、お読みくださいね!
 
生かしていただいて
有難うございます。
 
 
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角田 政治
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