本日は
少し話のたねと
なるような
軽いお話をしたいと
思います。
以前のブログに
“我慢”と“適当”
(4月24日参照)
について
お話しました。
この
“我慢”と“適当”
は仏教用語です。
しかしながら
実際の意味と
日常で使われている
意味とが
まったく違う意味で
使われている一例として
取り上げました。
仏教は
インドから
中国に渡り
日本へと
伝わってきましたが、
日本に於ける
仏教の影響は
文化的にも日常的にも
広範に及びます。
特に日本語には
仏教用語がないと
成立しないほど
多くの熟語が
使われています。
また古典文学や
小説の類まで
いきますと
仏教の知識や
正しい言葉の意味を
知らなければ、
まったく理解が
及ばないものも
多く見受けられます。
それ程
私たち日本人にとって
仏教は
日常の中に
定着していきましたが、
本来の意味とは
180度違う例を
ここで紹介します。
今日は
“分別”と“無分別”
という言葉について
触れてみたいと
思います。
“分別”という意味は
あの人は
“分別”のある人だ
というと、
あの人は物事の
道理をわきまえている
人だという意味で
使っています。
そこに思慮をつけて
“思慮分別”と言ったり
しますと、
尚、その人の
心の働きを強調して
徳のある人の
代名詞のように
使われます。
ここで
吉田兼好さんの
あの有名な
「徒然草」第75段にある
この文を
シェアしてみてください。
“分別”という言葉が
使われています。
「つれづれわぶる人は、
いかなる心ならん。
まぎるゝ方なく、
たゞひとり
あるのみこそよけれ。」
と始まります。
その意味は、
「つれづれを嘆く人とは
どういう心の人であろう。
(心が外のことに)
まぎれることなく、
一人孤独に居るこそ
よいというのに。」
次に続けます。
「世に従へば、
心、外の塵に奪はれて
惑ひ易く、
人に交れば、言葉、
よその聞きに随ひて、
さながら、心にあらず。
人に戯れ、物に争ひ、
一度は恨み、
一度は喜ぶ。
その事、定まれる事なし。
“分別”みだりに起りて、
得失止む時なし。
惑ひの上に酔へり。
酔ひの中に夢をなす。
走りて急がはしく、
ほれて忘れたる事、
人皆かくの如し。」
ここまで読んできて
賢明な読者の皆さまは
あれ?っと
気がつくのでは
ないでしょうか?
それでは
「世に従えば・・・
からわかりやすく
読み替えていきます。
「世に順応すれば、
心を汚すことに捉われて、
惑い易い。
人と交われば、
言葉も他人の耳に
逆らわないようにと
努めて、
自分の本心と
違うことを言ってしまう。
人と戯れ、
人と争い、
時には恨み、
時には喜ぶ。
そうした心の動きは
定まれることがない。
何が得で
何が損かなどと、
得失ばかり考えていて、
絶えることがない。
惑いの上に酔ってしまう。
酔って夢を
見ているようなものだ。
(ただ目的もなく)
走り回って忙しく、
本心を忘れてしまい
怠けている。
人は皆このような
ものである。」
いかがでしょうか?
仏教で使われている
“分別”の
本来の意味は
アンダーラインを
引いてある箇所の
「何が得で
何が損かなどと、
得失ばかり考えていて、
絶えることがない。」
そんな、
妄想に捉われている
状態のことを
言っているのです。
まったく意味が
逆であることが
わかります。
このように
“我慢”や“適当”と
同様に
“分別”という言葉も
日常的には
まったく違う意味で
使われていることが
解ります。
しかし、どの言葉も
仏教から生まれ、
仏教にとっては
重要な思想を示す
不可欠な用語であります。
仏教では
この“分別”という
言葉は
苦悩の根元と
言われているのです。
虚妄分別ともいい
煩悩と同義語で
使われています。
他と比較する
(分別)ことにより
起こる優越感や
劣等感が煩悩であり
苦悩の元と
なっていきます。
自分に執らわれ
(我れ)
自分の対象
(我がもの)
に執らわれていく
心の状態が
煩悩であり
“分別”であります。
仏教では
そうした“分別”の
本性を諦らかにして、
“分別”は
“分別”のままで
ありながら、
それに執らわれない
智慧をもつことを
“無分別”と言うのです。
或いは、
“無分別智”と言います。
これは
“分別”の無いという
世界ではありません、
“分別”の
本質を知見し、
“分別”が
障りとならない
世界であります。
無碍の一道にでる
ことを言います。
煩悩即菩提
“分別”即菩提の
世界であります。
今日は
話のたねとして
軽い気持ちで
書いてみましたが
最後は
どうしても
正しく伝えようと
思うと少しばかり、
力が入ったかも
知れません。
“無分別”は
簡単な意味としては
真理を知るという
意味であります。
“分別”から転じて
“無分別”に
なって欲しいと
真に願う気持ちを
お察しください。
生かしていただいて
有難うございます。
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角田 政治
携帯番号:080-3085-4801
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