2015年3月8日日曜日

“同行二人”

一昨日は
中島みゆきさんの
の舟」の詩を
共有させて
いただきました。
 
の舟」を
聴いていまして
私は
禅における
「同行二人」
(どうぎょうににん)
という言葉が
ふと浮かんで
まいりました。
 
以前にも
書いたとことは
あったと
思うのですが
 
坐禅の“坐”という
文字は
土の上に
人という字が二つ
書かれています。
 
これは
二人の人が
共に並んで
坐っているのでは
ありません。
 
これが
“私”というものを
構成して
いるところの
もう一人の自己の
ことです。
 
の舟」で
書かせていただいた
“碇”(いかり)を
海底深く地に
下ろしている
確かな
自己であります。
 
人間は
相対の中で
他と自分を比較
するところに
損得や好嫌等の
欲が喚起されます。
 
その欲が
満たされ
なかったり
妨げたり
されたとき
怒りというのが
もたげてきます。
 
それを
引きずって
恨みや
妬みや
嫉みの
痴心によって
心に刻印を
押していきます。
 
これら
煩悩に支配
されている心を
自我(エゴ)と
言います。
 
もう一人の自己は
本質的な私
(セルフ)です。
 
“私”の中に
その
エゴとセルフが
同居しています。
 
そのことを
禅の世界では
「同行二人」と
言う教えを
説いています。
 
エゴに塗れた
「自分」を
もう一人の
「自分」(ライフ)が
観察するのです。
 
「仏道を習うは
自己を習うなり」
 
道元禅師の
お言葉です。
 
知っているようで
計り知れないのが
「自分」
という存在
なのです。
 
ギリシャの
デルフォイの神殿に
刻まれていたのも
 
「汝自身を知れ」
 
であります。
 
お釈迦さまも
 
「知るとのみ 
思いながらに
何よりも
知られぬものは 
己なりけり」
 
と仰有っています。
 
デンマークの
哲学者であった
キェルケゴールは
自著の
『死に至る病』の中で
 
「自分自身を
忘れるという、
最も危険なことが、
世間では
いとも簡単に
なされている。」
 
と警告しています。
 
古今東西
「自分」という
存在こそ
近くて遠い
存在なのかも
知れません。
 
「自分」が
主人公である。
ということを
言います。
その通りだと
思います。
 
それでは
その主人公たる
「自分」は
どの「自分」に
よるのでしょうか?
 
エゴによる自分
であるのか
それとも
セルフによる
自分であるのか
どちらなんでしょう。
 
前者の
エゴによる自分が
主人公で
あったなら
まさに
の舟」の詩に
あるように
 
風は強く
波は高く
暗い海は
果てるともない
荒波と暴風の中で
翻弄され続ける
ことでしょう。

不安と怖れの中に
身を置かなくては
なりません。
 
本質の自分
というものは
後者の
セルフが
主人公なのです。
 
エゴをエゴと知る
理性的な心です。
 
エゴは常識という
仮面をつけ
エゴと覚られない
狡猾な
知恵を持っています。
 
うまく隠れて
その上を
感情というものが
蔽います。
 
その感情は
エゴに
エネルギーを与え
エゴをさらに
増幅させていく
力を持っています。
 
これが
苦しみの正体です。
 
一つの
惑いが
行為を生み
その行為がさらに
苦しみを
増していくのです。
 
これが
仏教における
惑業苦という
教えであります。
 
先ほど
欲が
妨げられたときに
怒りが出ると
いいました。
 
たとえば
腹が立った。
怒りの原因を
相手に向ける。
相手が悪い 
自分は正しいと
自分の中で
怒りが
正当化されます。
そうなると
相手のことが
ますます
憎くなってきて
さらに
悪いところを
探していきます。
そして、
相手が悪で 
自分が
善であると
信じるように
なります。
  ⇓
さらにさらに
怒りの正当化が
促進されてきます。
怒っていることが
正義となり、
ますます
自己が正当化され
相手が憎く
なっていきます。
(当人は
正義のために
闘っているツモリ)

このように
エゴというのは
怒りとなって
一旦燃え上がると、
際限なく益々
燃え広がって
いくのです。

この
惑業苦という
エゴの仕業の
負の連鎖を
理性で
押し止めるものが
ライフという
もう一人の自己
なのです・
 
このライフこそが
本当の自分であり、
仏性であり
真我につながる
 
自分を
自分たらしめる
源泉なのです。
 
その源泉を知る
ことが“禅”の本質
であり
 
仏教の目的である
苦しみを
解放させて
どんな
荒波や
暴風の人生でも
 
「二の舟」に
おける
もう「一の舟」の
ように
碇を確かに
下ろしているから
不安も恐れも
踵を返して
去っていくのです。
 
絶対的な
信頼感と
安心感が彷彿して
くるのです。
 
エゴによる
誤った既成概念を
捨てることによって
真なる
もう一人の自己が
ハッキリと
自覚できるように
なってきます。
 
ハッキリするまで
自分を観つめて
ください!
 
敵も味方も
自らの内に
すべての答えは
あるのです。
 
生かしていただいて
有難うございます。
 
 
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角田 政治
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